自省録

2016/1/23 淀川両岸一覧 前篇

【走った距離】  28.1km
【今月の累積距離】  354.13km
【ペース】 平均 6'02"/km、 最高 5'32"/km
【天気】 くもり 
【気温】 最高 ℃、最低 3℃
【体重】  63.8kg
【コース】
自宅~毛馬
【コメント】
淀川両岸一覧は幕末の文久の頃(1861~1863)に出版された
大阪難波橋から京都の三条大橋、宇治大橋までの旅行ガイドブック
坂本竜馬などの志士や土方歳三などの新撰組が京、大坂を舟で旅したときの
景色が想像できて面白い
ランニングコースの淀川左岸 京橋から伏見までを一挙掲載
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淀川両岸一覧

前篇 京橋から樟葉まで
■京橋 
松の下の東にあり。北詰を相生西之町と云。俗に片町といふ。
京街道の喉目なり。
故大和川、猫間川会流して、橋下を歴て大河に入。
欄干葱宝珠の銘に云、元和九年造立云々。
南方には、金城巍々赫々として、松風万歳を唱ふ。
北詰には、朝毎に川魚の市ありて、殊更賑わし。
此市場に清泉ありて、常に湧出し、四面に溢る。衆人、数、愛翫す。
此より東に至り、野田橋を越、野田町を歴て、野江村に出る。
則、京師往還の本街道なり。
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■桜 宮 
網島の北にあり。例祭九月廿一日也。
所祭天照皇大神にして、宮づくりの光景、伊勢を摸せり。
当社は、淀河の東岸にありて、境内は言も更なり、
水辺より馬場の堤に至るまで、一円の桜にして、
晩春の花の盛には、雲と見、雪と疑ふ風景なり。
又、西の河岸は、川崎より北につづきて、長柄の里の辺まで、此も列木なれば、
川を挾て両岸の花爛漫として水に映じ、川風花香を送りて四方に芳し。
さる程に、都下の老若、陸を歩み、
船にて通ひ、謳ふあり、舞ありて、紅日西に没するを知ず。
実に浪花に於て、遊宴の最上、花見の勝地といふべし。
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■毛馬
此所より、上船の水子等上りて、赤川まで廿丁の間引のぼり、
夫より船にのりて、西堤によせ、柴嶋の三番より上りて、さらし堤を
平田の番所の前を通り、江口まで、凡一里余を引て、
江口川を渡るばかりに舟にのり移り、又、向ふなる一ッ家村より上り、
鳥飼堤を引上り、柱本を打こし、三嶋江まで、凡二里あまり引て、
是より舟にのり、十町ばかりさし上りて、東堤へよする。
此辺にて、餅、酒、でんがくの煮うり舟つきて、船客にこれをすすむ。

備前島より此所まて、水上凡三十町余。
此所に煮売船ありて、酒、餅、汁等をひさぐ。すべて、其の風俗枚方に同じ。
白き餅を串にさし、炙て味噌をぬりて商ふ。田楽餅とて名物也。
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■赤川 
毛馬村の上にあり。此地より土を出す。世に赤川土とて名高し。
一比、杜若に名高かりしが、今は絶たり。惜むべし。

赤川
  野も山もそふて霞むや暮しはし  醒花
  琴糸の十三里ひく淀川につめもたたざるのり合のふね 江戸家風

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■仁和寺渡口 
一番村の上にあり。河州仁和寺村より、摂州島下郡鳥飼の
下村にわたす船わたしなり。水上凡そ三百三十間と云ふ。

■仁和寺 
右渡口場の一村なり。寺にはあらず、仁和寺村とよべり。
いにしへ、仁和寺の領地にても有しにや。

■点野 
仁和寺村の上にあり。一とせ、淀川すじ大洪水にて、当村の堤破壊し、
榎並八箇に溢る。これを点野切といふ。

■太間 
点野村の上にあり。
〔日本紀〕に見へたるころもこ絶間の旧趾なり。
又、〔夫木集〕に出たる絶間の池も、此地なり。今は水かれて、田圃となれり。

■木屋 
太間村の上にあり。

■松が鼻 
木屋村の上にあり。佐太より此所まて、水上凡三十四丁半といふ。
          
■三嶋江渡口 
松がはな村の上にあり。
摂州島上郡三嶋江村より、此所へ淀川をわたす舟わたしなり。
出口のわたしともいふ。水上三百十間といふ。
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■出口 
松が鼻の上に茶店一軒あり。村は堤より遥に内にあり。
村中に光善寺といふ一向宗の寺あり。梓原堂と号す。東六条に属す。


■さだ山天満宮 
出口村の隣村、中振にあり。中振、出口両村の生土神とす。
例祭、九月九日。
本社祭神菅大臣神像長四尺許。社伝云、御自作。
行者堂 稲荷祠 神楽所 共に社頭にあり。
観音堂 鳥居の傍にあり。聖観音を安す。聖徳太子御作。井に弥勒仏、
不動尊を安す。ともに覚ばん上人の作なり。社僧、龍光寺観音堂の傍にあり。
本尊釈迦仏、聖徳太子御作。縁起あり、
略之。
社伝云、目四泰四年、菅公筑紫へ滴遷し給ふ時、
御息女〔菅公示鼎御記〕かりや姫とあり御父の別れを愁ひ給ひて、
此所に至り、あしづりし給ふ古跡によって、さだ山と号す
〔文選〕にはふしまろぶと訓じ、〔唐詩〕の注にあしをかたちうしなふ、
あるは足ずり又はけし飛とも訓ず。後に、御自作の神像を此に祭り、
崇敬し奉る所なり。


■伊加賀 
出口村の上にあり。

■伊加賀川 
伊加賀橋 ともに同村にあり。これより牧方につづく

■伊加賀
東堤、いかが村より、上り船の水主等上りて、枚方まで廿丁ばかり引上り、
それより十四五丁さし上りて、西堤へよぜ、大塚の下より上りて、
三丁ばかり引上る。ここに檜尾川あり。ゆへに、船にのりて五六丁さしのぼる。
又、鴨嶋より上りて、前嶋を引上り、鵜どのまでゆく。
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■枚方駅 泥町
  はなし出す人の尻馬口車いつれ調子にのり合の舟  江戸平秩束作

前嶋の辺より枚方までの川内にて、名物の煮売舟つきて、船客に酒飯をすすむ。
是を俗にくらわんか船といふ。当川条の一奇なり。
  酒くらへ餅をくらへの口に似ずあしをいただくひらかたの船  鬼拉亭力丸
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■枚方渡口
西岸大塚へ渡す
  美濃あふみ外にふしみの夜舟には寝もの語もおほきのり合  江戸 有大尽

■枚方駅 
伊加賀村につづく。守口の駅より当駅まて、陸路行程二里。
松が鼻より此所まで、水上凡三十町といふ。
此駅は、京師浪花の通路のうへ、西国の諸侯方、関東参勤の官道なるがゆへに、
旅舎、本陳、茶店、貨食家多く、将、飯盛の女などありて、昼夜ともに賑しく、
駅中、泥町、三矢、岡、新町等の小名ありて町続き頗る長く、至ての繁花なり。
又、両六条の御坊も有て、東は願生坊といひ西を浄念寺といふ。
詣人常に間断なし。貨食船は当所の名物にして、夜とかく、昼となく、
ささやかなる船に、飯、酒、汁、餅なとを貯へ、上り下りの通船を目かけて、
鈎やうの物を其船に打かけ、荒らかに苫引あけ、眠かちなる船客を起して、
声かまびすしく酒食を商ふ。俗に、これを喰わんか船と号す。往来の船に、
もし風波の難ある時は、此舟々漕つれ出て、夫を助くる役ありと聞ゆ。

  喰ふ蚊とくらわんかとにも起されてねる間も夏の淀の川舟  作者不知
  酒うりに夢やぶられておぼろ月  梅 圃

  ひらかたに箸のみらるる螢かな  占 徳
  ひらかたの砧も遠し上りふね   燈 升

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御茶屋 
枚方の中にあり。天正の頃、豊太閤此地に旅館を建させ給ふ所なり。
字を観音山といふ。
牛頭天王祠 同三矢地下町にあり。枚方の生土神とす。例祭、六月朔目、
九月九日。傍に稲荷祠あり。
長松山万年寺 右天王の社頭にあり。真言宗。本尊十一面観世音
薬師堂 本尊瑠璃光仏。弘法大師作。長壱寸八分。
行者堂 観音堂の傍にあり。役小角を安置す。
此地は、往昔、惟喬親王渚院にまします時、田猟し給ひ、鷹を放ち給ふに、
緒きれて当山の大樹の松にとぶまり、巣を営みて雛を生ず。親王歓いあって、
時々行啓し給ひ、御狩し給ふ。是より、長松山と号す。其鷹終に死しければ、
此山に埋葬し給ふ。これによって、鷹塚山とも号くとなり。又、蔵が谷と称するは、
履中天皇の官庫の古蹟なりと言伝へり。尚、本尊大悲尊像の来由、薬師仏、
牛頭天王等の縁起ありといへども、事繁ければ、略之。
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■枚方渡口 
此地じり、但州島に晶犬塚村に渡す舟わたしなり。三矢のわたしとも云。
渡の長、凡二百八十間といふ。

監船所 
枚方の駅にあり。淀川の船を監す。京師角倉氏、累世これを司る。

■天川 
枚方の駅中、泥町、三矢、岡、新町等を過て、人家の端にあり。交野郡に属す。
水源、和州南田原星の森より出る。枚方入口より是迄、水上凡そ十二町。
〔続後撰〕
  天川遠きわたりに成にけり交野のみのの五月雨の頃  為 家
  天河秋のひと夜の契りだにかたのに鹿の音をや鳴覧  家 隆


■禁野 
天の川の岸にあり。往昔、延暦年中、帝ここに遊猟し袷ふ。
国民私に禽獣を駆ことを禁ず。
故に禁野といふ。今、村の名とす。

■車塚 
禁野村にあり。惟喬親王、御車をここにのり捨給ふ古蹟なりとぞ。

■交野原 
禁野、中宮、片鉾等、総名なり。帝、御猟の所なるゆへ、御野といふ。或は、三野とも書り。

〔詞花〕
  あられ降交野のみののかり衣ぬれぬやどかす人しなければ 藤原長能
〔新古〕
  またや見ん交野のみのの桜がり花の雪ちる春の曙 俊成


■磯嶋 
禁野村の上にあり。此一村は、摂州島上野に属す。
是は、いにしへ、西の岸摂州につづきたりし、か、淀川の流れかわりしにより、
河州の方へ交ることとなれりとぞ。


■渚 
磯嶋の上にあり。村中いたって長し。陸路街道の順路なり。

■波激院古蹟 
渚村にあり。むかし惟喬親王遊猟の時、ここに頓宮をいとなみ袷ふ古蹟なり。
今、寺となして、本尊に十一面観世音を安す。真言宗の僧、これを守る。
堂前に、五木桜、駒止松等の古木あり。又、傍に碑あり。
寛文元年十一月、山州淀城主永井侯の舎弟、同伊賀守家隷杉井吉通建之。
銘は、向陽林子撰なり。

〔土佐日記〕
  貴之、土佐の任はててのぼりける道にて、なぎさの院の梅の花を見てよみ侍ける。
  君恋てよをふる宿の梅花むかしの香にぞ猶匂ひける
[新後拾]
  かた野なる渚の桜いく春か絶てといひし跡にさくらむ 法印定円
〔続後拾〕
  花の色のおかず見ゆればかへらめや渚の宿にいざくらしてん 俊成


渚杜 渚の院の林をいふなるべし。
渚岡 渚の院の東をいふなるべし。

〔続古〕
  むら時雨いく入染てわだづみの渚の杜の紅葉しぬらむ 衣笠内大臣
〔新拾〕
  うちつけに渚の丘の松風を空に七波の立かとぞきく 信明朝臣


■坂川 
渚村の上にあり。水源、穂谷より出るをもって、穂谷川ともいふ。
末、坂村に至て淀川に入をもって、坂川といふ。

■交野神社 
坂村にあり。近邑八ヶ村の生土神なり。例祭、九月六日。
此地、浪華の辰にあたるを以て、鬼門除の社と称す。
本社祭神牛頭天王 土人、河内国一之宮と称す。
本地堂 本社の左傍にあり。本尊帝釈天、井に四天王、地蔵尊を安す。
一宮神祠碑 寛文丁巳之春、菅原朝臣長親篆額、前祠祝岡田皐撰、
伏見岡田宗興建、江戸海保皐鶴書。銘文略之。

■下嶋 
坂村の上にあり。
下嶋渡口 下島より鵜殿嶋にわたす。淀川を横にこゆる舟わたしなり。

■楠葉渡口
  淀の泡くす葉に消て鳴千鳥  宇鹿
此所より、上り舟の水主等上りて、橋本を打こし、樋の上まで一里余り引のぼり、
又、舟にのりて淀の小橋の上まで三十丁余さしのぼる。
又、旱天つづきにして水少きときは、西の岸をことわりて引こともある也。

往昔、此川水勢つよくして、橋を架すこと難かりしにより、
舟橋をつくりて往来せしゆへ、船橋川といふとぞ。
今、街道より内へ人て、舟橋村といへるあり。
〔歌枕名寄]
  これや此空に波あらぬ天の川交野辺ゆけば渡る舟橋

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■楠葉 
樋の上の上にあり。枚方より此所まて、陸路行程二里。
〔続日本紀〕云、元明天皇四年正月、始置樟葉駅。
しかれば、往古は此所駅なりしなるべし。当村中より、男山八幡宮へ参詣の道あり。
又、いにしへは此辺りを樟葉野といひ、又、樟葉宮といへる行宮ありしよし、
〔日本紀〕に見へたり。
〔続古〕
  曇らじなますみの鏡かげそふる樟葉の宮の秋の夜の月 関白左大臣


■楠葉渡口 
同所にあり。摂州訪上郡高浜に渡す。故に、高浜のわたしとも云。淀川の舟渡し也。
渡の長さ百七十間といふ。

■弥勒寺古趾 
楠葉村にあり。一名、足立寺といふ。山州八幡の古記に見へたり。

■釈迦堂 
同村にあり。一名、久修園院と号す。本尊釈迦仏、立像、長六尺。赤栴檀といふ。

■藤原継繩別荘趾 
同村にあり。字を藤原と号す。伝云、桓武天皇交野に行幸の時、此別荘を
行宮とし給ふとぞ。

■金川 
同付の北の端にあり。舟橋川より此所まで、水上凡三十二丁余。此川、河内山城両国の境也。

■金橋 
右、金川にわたす故に、斯は号く。北詰より山州綴喜郡なり。

■広瀬渡口 
金橋の上にあり。摂州嶋上郡広瀬にわたす舟わたし故、かく号く。渡の長さ、凡九十間といふ。
俗に下の渡といふ。則、此上に、又、渡口ある故也。

■橋本駅 
金橋の上にあり。大坂街道の駅にして、人家の地十一丁あり。
茶店、旗舎多く、いたつて繁花なり。八幡へ参詣の人、この所より上りてよし。
此地は、往古、山崎より架す大橋あって、其橋の詰なるゆへに、橋本と号くとぞ。
今、中之町といへる所、橋の渡口なり。
山崎橋〔延喜式〕および〔文徳実録〕に出たり。今は船わたしとなる。

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by totsutaki2 | 2016-01-23 15:13

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