自省録

2014/11/7 代表的日本人1

【走った距離】  3.02km
【今月の累積距離】  65.64km
【ペース】 平均 6'51"/km、 最高 6'39"/km
【天気】 晴れ 
【気温】 最高 19℃、最低 13℃
【体重】  63.9kg
【コース】
淀駅~会社


【コメント】
明治期の思想家、内村鑑三が「代表的日本人」として
西郷隆盛(政治家)、上杉鷹山(封建領主)、二宮尊徳(農業聖人)、
中江藤樹(村落教育家)、日蓮(宗教家)の五人をあげ、
日本人の倫理観や価値観について世界に対して英語で論じた論文。

代表的というよりも、如何なる信条、行動規範を持つ人間を、
日本人が理想とするかを5人の偉大な日本人の伝記をもとに説明。
領主であろうが、百姓であろうが、粗衣粗食に甘んじ、自らを厳しく律する。
私は森 信三の「人生論としての読書論」を読んでこの本を知った。
維新、封建制度、身分制度、教育制度、仏教史に関する概論も秀逸。

西郷隆盛

 まづ第一に、余輩は彼ほど人生の欲望の少き人を知らない。
日本陸軍總司令官、近衛都督、閣僚の最有力者、
彼の外観は一兵卒のそれであった。
彼の月給は数百圓であったが、彼の必要は十五圓を以て十分であった。
困窮せる友人は何人も自由にその残額に頼ることができた。
東京番町の住宅は、家賃一箇月三圓の身窄らしい建物であった。
彼の平常の服奘は薩摩飛白であった。
廣い白木綿の兵児帯を締め、大きな下駄を穿いてゐた。
此の服奘のまま、如何なる場所にも、宮中の宴会にも
他の場所と同様に、出席するを辞さなかった。
食物は、自分の前に置かれたものは何でも摂った。
嘗て訪問者のあつた時、彼は住宅にて兵士や書生数人と共に
大きな手桶を囲み、容れ物に冷した蕎麦を食べてゐる所であった。
自分自身が最も単純な大きな子供であったが、
若い者たちと一緒に食事をすることは、
彼の特愛の饗宴であったもののやうである。
 身体に就て無頓着であった彼は、財産に就てもまた無頓着であった。
彼は、東京市内の最も繁華街にあった彼の所有の立派な土地を、
当時恰かも設立を見た國立銀行に譲渡し、代価を問はるるも
ロにするを拒み、價数十萬圓のものが其の儘今日まで
右銀行の所有となってゐる。
彼の年金よりの大なる収入は、彼が鹿児島に設立した學校の維持に、
全部費された。彼の漢詩の一に日ふ。
   一家ノ遺事、人知ルヤ否ヤ
   児孫ノ為ニ、美田ヲ買ハズ
と。そして其の通り、彼は妻子に何物を遺さなかった。
併し、彼は叛逆者として死んだけれども、国民は彼等のために心を配った。
「近代経済學」は、彼の此の『無頓着』に對し、多くの異議を挿むことであらう。


上杉鷹山

彼は、生涯の最後、藩庫の信用全く恢復し自由に豊かなるものを用ひ得た時まで、
綿服と粗末な食事を廃さなかった。
古畳は、これ以上修繕の出来なくなるまで取替へることを肯んじなかった。
彼が破れ畳に紙貼りの継ぎ当てをするが屡々見受けられた。


二宮尊徳

彼の簡単な信仰は此であった、即ち『至誠の感ずる所、天地も之が為に動く』と。
彼は凡ての美味佳肴を却け、綿衣のほかは着用せず、決して民家にて食を摂らず、
一日わづか二時間眠り、部下の誰より先に畑にあり、
凡ての者の立去るまで其處に留まり、
かくて貧しい村民に臨んだ最も困難な運命を彼自身堪えへ忍んだのである。
彼は、自分自身を批判すると同じ標準――動機の真実なること――を以て、
部下を批判した。
彼にとりては、最善の労働者は、最も多くの仕事をする者でばなくして、
最も高貴な動機をもつて仕事をする者である。

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by totsutaki2 | 2014-11-07 23:11 | 読書

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