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自省録

2014/7/28 ディア・ライフ

【走った距離】  6.15km
【今月の累積距離】  230.04km
【ペース】 平均 6'38"/km、 最高 6'25"/km
【天気】 晴れ 
【気温】 最高 32℃、最低 25℃
【体重】  65.5kg
【コース】
淀駅~会社


【コメント】
ノーベル賞作家アリス・マンローの最新作。
今年83歳であることを考えるとおそらく最後の短編集。

マンローの短編集を集中的に読んで、これが
「イラクサ」、
「林檎の木の下で」、
「小説のように」、
「木星の月」に続いて5作目。
邦訳はこれが最後。

5冊も読むと作品を鳥瞰できるようになる。

セグメンテーション1:
ひとつはマンロー自身、またはその両親の物語。
もうひとつは女性が主人公のフィクション。
しかしこちらも作者の分身。

セグメンテーション2:
ひとつは多感な文学少女のころの物語、
もうひとつは成人後の物語、
最後は老齢期の物語。

全てをつなぐ通奏低音は望みと諦念。

マンローはパーキンソン病に苦しむ母の代わりに12歳のときから家事を担い、
若くして結婚をして22歳で母親となり、
4人の子供を産み育て(一人は生後他界)、
子供たちを昼寝させているあいだにタイプライターに向かい、
掃除洗濯をしながら物語の構想を練り、
様々な年代の様々な女たちの人生を主な素材として、
ひたすら短編という形式を磨き上げてきた。

半世紀以上ものあいだ、毎日勤勉に、一篇に2、3か月、どうかすると7、8か月もかけて、
書いては書き直して珠玉の作品群を紡いできた。

これまで家庭はキャンバスとして小さすぎ、
本当に素晴らしいものは描けないとみなされてきたが、
マンローのノーベル文学賞の受賞は、家庭生活を描いても
素晴らしい作品が書けることを実証した。
2014/7/28 ディア・ライフ_b0217643_22522864.jpg




by totsutaki2 | 2014-07-28 22:53 | 読書

市民ランナーの市井の日常。 日々の出来事、感動を忘れないために
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