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自省録

2013/7/29 ヨーロッパの街並み

【走った距離】  6.02km
【今月の累積距離】  240.47km
【ペース】 平均 5'57"/km、 最高 5'38"/km
【天気】 雨のち曇り 
【気温】 最高 29℃、最低 24℃
【体重】  65.8kg
【コース】
淀駅~会社
【コメント】
昨日ドイツの話はこれで終了と言いながら番外編。

ランツフートの街に関連して
なぜヨーロッパで街並みが保存されるのかという質問をFacebookで頂いた。
以下が私の考えです。

1.美意識の違い
欧州では街の統一した景観を重視するが、道路のごみには無頓着。
逆に日本では道や駅、車両にはごみは殆どないが、建築物の様式はバラバラ。
それぞれの民族、文化が重視するものが違っている。

2.建物へのこだわり
東京も大阪もミュンヘンもニュルンブルグも
第2次大戦中に都市は壊滅的被害を受けた。
日本の都市では戦後全く違う建物が建てられたが、
ヨーロッパでは元と同じ建物が再建された。
ミュンヘンは実に街の90%以上が破壊されたが、
今は19世紀と同じ街並みが再現されている。
私の住んでいたベルギーでは住居に対する思いが強く、
ベルギー人は生まれるときからお腹にレンガがひとつ入っているといわれている。
日本人のうかがい知れない建物に対する執念と呼んでも良いようなこだわりがある。

3.地方自治体の権力
欧州はどの国も高負担高福祉の大きな政府。
日本の市役所と違い、地方自治体も金も権力も持っている。

4.都市へのこだわり
ヨーロッパは国の集合体というよりは都市の集合体。
民族大移動、宗教対立、大国間、王家間の覇権争い、階級闘争など、
古代ローマ時代以来対立、抗争が繰り返された。
多くの都市が侵略された経験ばかりでなく侵略した歴史を持つ。
欧州の都市は時代によってフランスに併合されたり、ドイツになったり、
オランダにとられたり、オーストリアになったりした。
暮らし、政治の基本単位は国家ではなく、城壁に囲まれた都市。
自分の住む街への帰属意識が日本人よりもはるかに強い。

5.歴史へのこだわり
各都市が貿易、毛織物、金融などの産業で繁栄した過去を持つ。
パリ、ロンドンのようにいまだに繁栄している都市でも、
ブリュッヘ、グラナダのように栄光の日々は過ぎ去った都市でも
富の象徴として建てられた大聖堂や宮殿が
セミの抜け殻のように各都市に残る。
景観保存は自らの歴史、アイデンティティの存続にもつながる。

   
6.ルール順守
少なくともゲルマン民族はルールを順守する。
車のない赤信号を守るのは世界でドイツ人と日本人だけだが、
日本人が渋滞の高速道路で路肩を走るのに対して、
ドイツ人はそのようなことはしない。
恥の文化の日本人は恥ずかしいので、自分一人だけがルール違反をすることはないが、
みんなでルールを守らないのは恥ずかしくないので怖くない。

7.地震がない
日本人は天災で建物がなくなるため、諸行無常、永遠のものはない、
建物といえど仮の姿という刷り込みがあるが、ヨーロッパは戦災がない限り、永遠。
壊れるのは人が破壊した時だけだから、元に戻せばよい。
2013/7/29 ヨーロッパの街並み_b0217643_18341168.jpg






by totsutaki2 | 2013-07-29 22:20 | 旅行

市民ランナーの市井の日常。 日々の出来事、感動を忘れないために
by TOTSUTAKI

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