自省録

2013/1/26 ボウモア

【走った距離】  28.14km
【今月の累積距離】  356.37km
【ペース】 平均 6'20"/km、 最高 5'41"/km
【天気】 快晴 
【気温】 最高 6℃、最低 2℃
【体重】  64.9kg
【コース】
自宅~毛馬
【コメント】
ボウモア(BOWMORE)。
元祖アイラ島モルトウィスキー(The first Islay Malt)。

スモーキーなピート臭が魅力のラフロイグに比べるとピート臭は控えめだが、
その代わりに甘くフルーティなテイストが楽しめる。
親会社のサントリーのコピーは
「海の香りと甘さのベストバランス。
アイラモルトの女王。」
女性的な優しいモルトである。

村上春樹「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」より

 ボウモアは非常に「古式豊かな」作り方をしている。
頑固というか、いくら時代が移ってもやり方を変えない。
手動の「すきかえし」を行なう自然のフロア・モルティングから、
昔ながらの木製の樽をつかった発酵槽、
けっしてフォークリフトを使わずに
人の手だけを使ってそっと優しく樽をころがして移動する熟成倉庫。
働いている人々の多くは年寄りだ。
彼らはアイラで生まれ、アイラで育ち、アイラで生涯を終えることになるのだろう。
彼らは誇りと喜びをもってここで仕事をしている。
それは顔つきでわかる。
「樽の音聴き」一筋のおじさんのもっている木槌は三分の一くらいすり減っていた。
働いている人の総数はあれこれふくめて八十人近い。
いつまでこのような伝統的な(そしてかなり非効率的な)システムが
現実に維持できるのか、僕にはわからない。
しかし維持されているかぎり、その美しい静けさは変わらずそこにあるだろう。
その静けさを乱すのは岸壁に砕ける波の音と、
おじさんが時折木槌で樽を叩く音だけだろう。
 実際に飲んでみると、ボウモアのウィスキーにはやはり人の手の温もりが感じられる。
「俺が俺が」という、直接的な差し出がましさはそこにはない。
ひとことで「これはこうだ」と言い切れるようなキャッチーな要素は希薄である。
そのかわり、暖炉の火の前で、古く懐かしい手紙を読んでいるときのような
静かな優しさ、懐かしさが潜んでいる。
にぎやかなところで飲むよりは、
馴染んだ部屋で、馴染んだグラスで、一人で穏やかに飲みたい酒だ。
その方が味がずっと生きてくる。
シューベルトの良い室内楽を聴くときのように、
目を閉じて息を長くとって味わったほうが、味の底が一枚も二枚も深くなる。

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琥珀色の輝き
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ラフロイグとボウモア
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by totsutaki2 | 2013-01-26 19:18 |

市民ランナーの市井の日常。 日々の出来事、感動を忘れないために
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