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自省録

2012/2/10 レ・ミゼラブル2

【走った距離】  8.36km
【今月の累積距離】  93.63km
【天気】  
【気温】 最高 6℃、最低 2℃
【体重】  65.3kg
【コース】
淀駅~会社
【コメント】
ビヤンヴニュ閣下

南フランス ディーニュの司教。
他の司教のようなぜいたくをせず、
ほとんどの収入を貧しい人に分け与え、清貧に暮らす。
銀の食器を奪ったジャン・ヴァルジャンを庇い、
逆に銀の燭台を与えることによって、
人間不信と憎悪の塊であったヴァルジャンの魂を救った。

竜騎兵の隊長の勇気があるのと同じように、
司祭の勇気というものがある。
ただわれわれ司祭の勇気は静かなものでなければならない。

いろいろ風変わりなことをしたが、ある晩など、
最も身分の高い同僚の家で、うっかりこんなことを言ってしまったらしい。
「りっぱな振り子時計ですねえ! 
リっぱな絨緞ですねえ! 
りっぱなお仕着せですねえ! 
こういうものはずいぶんわずらわしいことでしょう! 
いや、こういうよけいなものをもって、
いつも耳もとでこんな叫びを聞く思いはしたくないものです。
飢えた人びとがいるんだぞ! 
寒がっている人びとがいるんだぞ! 
貧しい人びとがいるんだぞ! 貧しい人びとがな!」

ビヤンヴニュ閣下は年寄りには精いっぱいの速さで近づいていった。
 「おや! あなたでしたか!」
と司教はジャン・ヴァルジャンの顔を見ながら大声でいった。
 「お会いできてよかったですね。
でもねえ! あなたにはあの燭台もあげたんですよ。
ほかのとおなしように銀ですから、じゅうぶん、二百フランにはなるでしょう。
どうして、さしあげた食器といっしょに、持っていかなかったんですか?」
 ジャン・ヴァルジャンは目を見ひらいて、
この尊い司教の姿を、人間の言葉では言いあらわせそう
もないような表情で、まじまじと見つめた。

ジャン・ヴァルジャンはいまにも気を失いそうだった。
 司教は彼に近づいて、小声で言った。
 「忘れないでください、けっして忘れないでください、
この銀の道具を使って、りっぱな人間になる
とわたしに約束してくれたことをね」
 ジャン・ヴァルジャンはなにかを約束したおぼえなどこれっぱちもなかったので、
目を白黒させていた。
司教は話しながらその言葉に力をこめていた。
彼は一種、荘重な態度でまた言った。
 「わたしの兄弟のジャン・ヴァルジャンさん、
あなたはもう悪の味方ではありません。善の味方なのです。
あなたの魂を、わたしはあなたから買いうけます。
あなたの魂を暗い考えや、
滅亡の心からひきはなして、神にささげます」

2012/2/10 レ・ミゼラブル2_b0217643_23511127.jpg






by totsutaki2 | 2012-02-10 23:52 | 読書

市民ランナーの市井の日常。 日々の出来事、感動を忘れないために
by TOTSUTAKI

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