自省録

2012/1/7 氷川清話5

【走った距離】  21.35km
【今月の累積距離】  75.17km
【ペース】 平均 5'47"/km、 最高 5'3"/km
【天気】 晴れ 
【気温】 最高 8℃、最低 4℃
【体重】  65.5kg
【コース】
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【コメント】
勝の人物評。

同時代人。

木戸孝允
 木戸松菊は、西郷などに比べると、非常に小さい。
しかし綿密な男サ。
使ひ所によりては、ずいぶん使へる奴だった。
あまり用心しすぎるので、とても大きな事には向かないがノー。

高杉晋作
 年は若し、時が時だったから、充分器量を出さずにしまったが、
なかなか活気の強かった男さ。

吉田松陰
 マジメな人だった。
漢書は読めたし、武士道は心得て居るし、なかなかエラ物だった。

坂本龍馬 
 彼れは、おれを殺しに来た奴だが、なかなか人物さ。
その時おれは笑って受けたが、
沈着いてな、なんとなく冒しがたい威権があって、よい男だったよ。

歴史上の人物。

沢庵と柳生但馬

 沢庵和尚も、もとは一個の雲水僧で、
六十余州を遍歴して、各地の民情風俗に通じて居った。
そこで三代将軍にも用ゐられたのだが、
その凡人でなかったこと、和尚を推挙した人のえらかったので分る。
その人は誰かといふと、ほかでもない、
有名なる柳生但馬守だ。
 柳生但馬守は、決して尋常一様の剣客ではない。
名義こそ剣法の指南役で、ごく低い格であっだけれど、
三代将軍に対して非常な権力をもって居たらしい。
全体誰でも表立って権勢の地位に座ると、
大勢の人が始終注意するやうになり、
したがって種々な情実が出来て、とても本当の仕事の出来るものでない。
柳生は、この呼吸を呑み込んで居ったと見えて、
表面はただー個の剣法指南役の格で君側に出入して、
毎日お面お小手と一生懸命にやって居たから、世間の人もあまり注意しなかった。

宮本武蔵

 宮本武蔵といふ人は、大層な人物であったらしい。
剣法に熟達して居ったことは、勿論の話だが、
それのみならず、書画にも堪能であったと見えて、
書いたものの中に神品ともいふべきのが沢山ある。
この人は、仇があったので、初めは決して膝から両刀を離さなかったが、
一且豁然として大悟するところがあって、
人間は、決して他人に殺されるものでない、
といふ信念が出来、それからといふものは、
まるでこれまでの警戒を解いて、いつも丸腰で居たさうだ。
 ところが或る時、武蔵が例の通り無腰で、
庭前の涼台に腰をかけて、団扇であふぎながら、
余念もなく夏の夜の景色に見とれて居だのを、
一人の弟子が、先生を試さうと思って、
いきなり短刀を抜いて涼台の上へ飛び上がった。
武蔵はアツといってたちまち飛び退くと同時に、
涼台に敷いてあった筵の端をつかまへて引張った。
すると、そのはずみに、弟子は涼台から真逆様に倒れ落ちたのを、
見向きもせずに平然として、
「何をするか」と一言いったばかりであつたさうだ。
人間もこの極意に達したら、どんな場合に出会うても大丈夫なものさ。

最後に

歴史はむつかしい

 おれはいつもつらつら思ふのだ。
およそ世の中に歴史といふものほどむつかしいことはない。
元来人間の智慧は未来の事まで見透すことが出来ないから、
過去のことを書いた歴史といふものに鑑みて将来をも推測せうといふのだが、
しかるところこの肝腎の歴史が容易に信用せられないとは、
実に困った次第ではないか。
見なさい、幕府が倒れてから僅かに三十年しか経たないのに、
この幕末の歴史をすら完全に伝へるものが一人もないではないか。
それは当時の有様を目撃した故老もまだ生きて居るだらう。
しかしながら、さういふ先生は、たいてい当時にあってでさへ、
局面の内外表裏が理解なかった連中だ。
それがどうして三十年の後からその頃の事情を書き伝へることが出来ようか。
況んやこれが今から十年も二十年も経て、
その故老までが死んでしまった日には、
どんな誤りを後世に伝へるかも知れない。
歴史といふものは、実にむつかしいものさ。


 勝は、徳川時代と明治の日本の両方を体験している。
その七十六年の生涯の前半の四十三年は徳川時代、
後半の三十一年は明治時代である。
それも、ただ生きたのではない。
幕末動乱期に、最下級の幕臣から出発し
最後には幕府を将軍からまかされるところまで昇りつめ、
徳川幕府の幕引きをして明治政権に引渡した。
したがって幕末、維新期の内情を勝以上に知る者はいない。
さらに西郷、大久保、桂、坂本ら幕末の志士、維新の元勲が世を去り、
門外漢が当時の歴史を語るのを遺憾に思ったのだろう。
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by totsutaki2 | 2012-01-07 19:16 | 読書

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