自省録

<   2011年 12月 ( 29 )   > この月の画像一覧




2011/12/31 12月度の走行距離、カラダスキャン

【走った距離】  10.06km
【今月の累積距離】  173.16km
【ペース】 平均 6'37"/km、 最高 5'49"/km
【天気】 晴れ 
【気温】 最高 9℃、最低 0℃
【体重】  66.0kg
【コース】
b0217643_17335877.jpg


【コメント】
12月度のランニング距離トレンド。
粉瘤腫と朝の寒さのため通勤ランニングをしなかった。
b0217643_1745953.jpg


過去からの毎月の累積ランニング距離トレンド。
青が日本、黄色がベルギー。
今月は先月よりさらに短い173km。
今年の総ランニング距離は3251km。

今年のランニングの総括、
良かったこと
その1:3レース走ってそれぞれ自己2nd best、3rd best、4th bestだった。
その2:大阪マラソンと神戸マラソンの両方を走れた。
その3:今年も故障も怪我もなく走ることができた。
その4:フルマラソンの完走回数が通算20回になった。
自己ベストは更新できなかったが上々。
b0217643_17452617.jpg


12月度のカラダスキャンデータ

12月の体重の推移を分析
黄色が12月度のデータ
今月はランニング距離が伸びず、
ヨーロッパ出張で増加した体重を減らすことができなかった。
b0217643_17454450.jpg


過去7年間の月平均値トレンド。
赤がベルギーのデータ。
帰国直後のレベルに戻ってしまった。
b0217643_17455634.jpg


基礎代謝の推移
b0217643_1746101.jpg


過去7年間の月平均値トレンド
赤がベルギーのデータ
b0217643_17462296.jpg


筋肉率の推移
b0217643_17463618.jpg


過去7年間の月平均値トレンド
赤がベルギーのデータ
b0217643_17465030.jpg


体脂肪率の推移
b0217643_17471471.jpg


過去7年間の月平均値トレンド
赤がベルギーのデータ
b0217643_17473096.jpg


今月のBMIの推移
b0217643_17474385.jpg


過去7年間の月平均値トレンド
赤がベルギーのデータ
b0217643_1747556.jpg


今月の内臓脂肪の推移
b0217643_1748669.jpg


過去7年間の月平均値トレンド
赤がベルギーのデータ
b0217643_17481650.jpg


今月の体年齢の推移
b0217643_17482617.jpg


過去7年間の月平均値トレンド
赤がベルギーのデータ
b0217643_17484224.jpg


大晦日にドラピエ(DRAPPIER)を開ける。
ド・ゴール大統領とは第2次大戦中から交流、
ゴルバチョフ元大統領やシラク元大統領にも好まれ、
G8サミットでも提供された。
サルコジ大統領は酒を飲まないが、
カーラ大統領夫人はドラピエのファン。
パヴァロッティは舞台前には必ず
ドラピエを飲んだ。
品質が落ちたのではないかと心配したが、
私にとっては依然として素晴らしい。
あっという間に飲んでしまった;P
b0217643_18142390.jpg



[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-31 18:15 | ランニング

2011/12/30 小泉改革、民主党政権、橋下維新

【走った距離】  24.17km
【今月の累積距離】  163.10km
【ペース】 平均 6'37"/km、 最高 5'45"/km
【天気】 晴れのち曇り 
【気温】 最高 9℃、最低 3℃
【体重】  65.4kg
【コース】
b0217643_23215581.jpg


【コメント】
橋下大阪市長が注目されているが、
私は小泉改革も民主党政権も橋下維新も同じ系列だと考える。

50年体制がうまく機能しなくなった原因が政治にあると考え、
新しい顔に飛びつく。

枝葉末節的な課題、
例えば小泉さんは特定郵便局、
民主党は国家公務員、
橋下さんは大阪市の公務員をたたき、
新しく変わったように見せかける。

しかし真の原因を変えることができないため、日本はもっと住みにくくなる。

では本来の原因は何か。

ベルリンの壁崩壊とインターネットが真の原因である。

戦後、1989年までは世界経済というサッカーグランドのプレーヤーは、
アメリカ、西ヨーロッパ、日本だけだった。
この3プレーヤーが世界の富を独占した。

Japan as No.1といわれ、
天下りをしても、
外郭団体を作っても、
農家に補助金を出しても
市役所で組合活動をしても、
景気には影響しなかった。

ところがベルリンの壁崩壊後、
同じグランドに、中国、ロシアが入ってきた。
以前は先進技術製品は教育が進み、
技術レベルの高い企業のある国でないと
生産することができなかったが、
インターネットの普及により、
やる気と英語力さえあれば
世界中どこでもスタンフォード大学や
ハーバード大学の授業が受けられるようになった。
必要な情報はすべてネットで入手できるようになった。
世界中で最も安い部品がネットで入手できるようになった。
さらに外国でも仕事ができるようになった。
この結果、新しいプレーヤーとして、
インド、東南アジア、中南米、東欧、アフリカがグランドに入ってきた。

以前は3人で分け合った世界の富を今は30人以上で分けないといけない。
この変化はまずアメリカを襲い、多くの中産階級が職を失った。
今年は日本にもその影響が及んだ。
以前SONYとPanasonicの独断場だったTVというグランドは
韓国、台湾勢が大挙して参入したため、利益がでなくなった。
さらにi-phoneがとどめを刺した。
自動車グランドも同じ。
これから期待の太陽電池グランドも同じ。

では政治家がすべき対策は…

競争力の奪回。

資源のない日本は世界に新しい提案をして外貨を稼ぐ。
以前はそれが家電、自動車などのモノだった。

今後は製造に限らず、
販売、流通、サービス、医療、福祉、エネルギーなどの
あらゆる分野でのイノベーション(新しい仕組みの創造)が
日本の中心産業となる。

政治家がすべきことは
これからの日本の若者が上記の分野で
世界をリードできるように支援することである。

お手本はシンガポール。

日本は、トヨタやキャノンがもうけた金を、
道路、ダム、橋、箱物、開発に注ぎ込んできた。
この「土木政治」は、税収だけではまかないきれないとして、
赤字国債を発行して、ムダな道路、ダム、橋、箱物を造り続けてきた。

その結果、
国力も競争力もつかなかった、
国から活力が失われた。

シンガポールは、
産業構造を切り換え、IT産業を興し、
教育やインターネットの普及に力を入れている。
シンガポールのさらなる強みは
イギリス連邦のため現在の世界言語の英語が公用語であり、
華僑が多いため今後の世界言語となる中国語が準公用語であることである。

現在シンガポールの世界競争力は1位、
日本は27位になっている。
(1989年は、日本が1位だった。)

内閣が支持率を下げているが、
問題は方針の定まらない内閣よりも、
覚悟の定まらない国民にあると考える。
国民に事実を伝えるのが報道のファンクションだが、
残念ながら機能していない。

私は新聞もTVも事実を伝えないので観ない。
今日はたまたま夕食の時にニュースを見たが
東日本大震災が原因で株価が低迷していると解説をしていた。
被災された方には心からお悔やみし、復興を祈っているが、
景気低迷の原因を震災だけで説明するのは
あまりにも本質を把握していない。

この20年で世界環境は激変し、
日本の競争力は1位から27位に急降下した。
日本が新しい世界で生き残るためには競争力をつけないといけない。
そのためには現在の27位という実力を認め、
英語、中国語を準公用語にする必要がある。

[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-30 23:15

2011/12/29 たれ口飲み比べ

【走った距離】  11.61km
【今月の累積距離】  138.93km
【ペース】 平均 6'20"/km、 最高 5'49"/km
【天気】 快晴 
【気温】 最高 11℃、最低 1℃
【体重】  67.3kg
【コース】
腕を動かさず、ゆっくりと走る。
b0217643_20225311.jpg


【コメント】
神聖と城陽酒造のたれ口の飲み比べ。

「神聖の生酒 搾りたて たれ口」
仕込はじめて二十日余り、もろみを濾して搾られた「たれ口」。
アルコール分20度。
吟醸酒のようなフルーティーな香りや透明感とは違う、
料理にも負けない日本酒の力強さがある。
濃厚かつ芳醇な甘い味わいを微炭酸の酸味が絞める。
さらに醸造アルコールが加えられ、口当たりが良い。
11月から3月までの期間限定酒。
「鳥せい」で最も好きな銘柄。

「城陽 たれくち酒」
アルコール分19度
原料米:五百万石、日本晴
精米歩合:65%。
製法は神聖と同じ。熱処理をしない酵母菌の残った生原酒。
神聖ほどの芳醇さはないが、その分コメの味がする。
こちらも醸造アルコールのおかげで口当たりが良い。
日本酒度は±0であるが、甘く感じる。

さてではどちらが良いか...

甲乙つけがたい。
思い入れの深いのは「神聖 たれ口」。
これを飲んで私の日本酒観が変わった。
2年間の欧州滞在中もずっと飲みたいと思っていた。
しかし「城陽 たれくち酒」も「神聖 たれ口」に負けていない。

無理に優劣をつける必要はない。
日本酒文化の恩恵を素直に楽しめばよい。
b0217643_20244489.jpg



[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-29 20:24 |

2011/12/28 粉瘤腫を切除

【走った距離】  0km
【今月の累積距離】  127.32km
【天気】 くもり 
【気温】 最高 8℃、最低 1℃
【体重】  67.1kg
【コメント】
2日前に背中の粉瘤腫を切除してもらった。
コーヒーフレッシュのカップぐらいの大きさ、形状。
縫合6針。
切除後、麻酔が切れたときだけすこし痛みがあったが、
翌日には痛みはほとんど消えた。
来月10日ごろ抜糸の予定。

ミュンヘン マリエン広場のマリア像
b0217643_2312717.jpg



[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-28 23:01 | 健康

2011/12/27 ベニスに死す3

【走った距離】  0km
【今月の累積距離】  127.32km
【天気】 晴れ 
【気温】 最高 7℃、最低 0℃
【体重】  66.8kg
【コメント】
死を前にした、アシャンバハの悪夢

最初やってきたものは、不安だった。
不安と歓楽と、
まさに訪れきたろうとするものへの居たたまれぬ好奇心とであった。
夜は深かった。
彼の感覚はじっと待機の姿勢をとっていた。
というのは遠くのほうから、
雑踏、喧噪、物音がまざり合って近づいてきたからだ。
がらがらいう音、
叩きつけるような音、
鈍い轟き、
それに甲高い歓呼の声と、
長く引っぱったuの音の、一定した叫び声
-それらのすべてを、
低い鳩のぐるぐるいうような、
ひどくしつこいフリュートの音が貫いていて、
その音をきくとぞっとするほどの快感が起った。
腹の立つほど厚かましいその音に、
五臓六俯はとろけて行くようであった。
しかし彼は、おぼろげながらも、
そこへやってきたものにそれと名づげる一つの言葉を知っていた。
それは「異国の神」であった。
煙を吐く炎がめらめらと燃える中に、
彼は自分の別荘付近にあるような山岳地帯を認めた。
そして途切れとぎれの光の中を、
森で覆われた山頂から、
樹々の幹と、
苔の生えた岩石とのあいだを、
人間が、
動物が、
何物かの集団が、
荒れ狂う群衆がころびつつ、
渦をまきつつ、
どっとなだれ落ちてきて、
ために山腹は肉体と火炎と狂乱と、
そしてよろめける輪舞とで氾濫した。
女たちは帯から下ヘさげた長すぎる毛皮の衣につまずきつつ、
うめいてのけぞらせる頭の上でタンバリンを振ったり、
火の粉を散らす松明の炎を振ったり、
抜き身の短刀をかざしたり、
舌をぺろぺろと出す蛇の胴中をつかんだり、
あるいは金切り声をあげて両の乳房を手で抑えたりしていた。
額に角を生やし、
毛皮の前垂れをした毛深い男たちは、
首を垂れて腕と股とを高く上げて、
青銅の鉢を打鳴らしている。
すると裸の少年たちは、
牡山羊の角にしがみついて、
歓呼の声を挙げながら、
牡山羊を勝手に跳ねさせている。
そしてこれら熱狂する人間の群は、
やわらかな子音の、
終りのuの音を永く引く呼び声を吠えるように響かせていた。
この呼び声は、
かつて聞いたことのあるどんな呼び声よりも甘ったるく、
また荒々しい響きを持っていた。
こっちのほうでは鹿の啼き声のようにこの呼び声が空高く響く。
向うではそれが合唱のようになって、
荒々しい勝利の歌声となり、
みんなはそれにつれてけしかけ合い、
踊ったり手足を振回したりして、
決して叫ぶことをやめない。
しかしそれらすべてを貫き支配するのが、
あの探い、誘うようなフリュートの音であった。
この笛の音は、
抵抗しつつそれらを見聞きしているアシェンバハをも恥知らずにもしつっこく、
この言句を絶する犠牲の祭典へ、
放埓へと誘い寄せた。
彼の嫌悪は大きかった。
彼の恐怖は大きかった。
最後までもこの見知らぬものに、
落着いた威厳ある精神の敵に対して
自分の存在を護りぬこうとする彼の意志は健気であった。
しかし喧噪と咆哮とは、
こだまする岩壁に倍加されて増大し氾濫し、
気も遠くなるような狂気へとふくれ上がって行った。
妖気が心を麻疹させ、
牡山羊の放つ鋭い臭気、
喘ぐ肉体の匂い、
それに腐りつつある水から出てくるような匂い、
そのほかお馴染の、傷口と蔓延する病気の臭気が彼の精神を麻疹さぜた。
太鼓の響きとともに彼の精神はとどろき、
頭脳は旋回し、
怒りと眩惑としびれるような快感とが彼をとらえた。
彼の魂はなんとかしてこの神の輪舞の圏外に出ようと願っていたか、
木でできた巨大な淫らな陽物の象徴が現われて、
高々と差上げられて、
群衆がまたますます放埓に合言葉を絶叫し、
口から泡を吹き、
荒れ狂い、
淫猥な身ぶりといやらしい手で互いにつつき合い、
笑いつつ、
喘ぎつつ、
とげのついた棒で互いに肉を刺し合って、
手足から流れる血を啜り合う時、
夢見る男は今や彼らとともに、
彼らの中にあって見知らぬ神のものとなってしまった。
いや、この群衆こそ彼自身だったのだ。
引き裂き、
殺しつつけだものに襲いかかり、
湯気の立っている肉きれを嚥み下し、
踏みしだかれた苔の上で、
かの神への犠牲のために果てしのない混淆を始めた群衆はすなわち彼であった。
そして彼の魂は没落の不倫と狂気とを味わい尽した。



ヴェネツィアは9世紀から15世紀までの600年間に63回もペストに襲われた。
1348年には10万人が犠牲になった。

1629年夏には、イタリア全土を覆ったペストはヴェネツィアを急襲し、
それから2年かけて人口の三分の一を失う結果となった。
多くの犠牲者を出したのち、
ようやく疫病が鎮まったことを聖母マリアに感謝して建てられた教会が
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会である。
b0217643_211010100.jpg


b0217643_21103751.jpg



[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-27 21:10 | 読書

2011/12/26 ベニスに死す2

【走った距離】  0km
【今月の累積距離】  127.32km
【天気】 快晴 
【気温】 最高 7℃、最低 1℃
【コメント】
ヴェネツィアの夜明けをトーマス・マンが描く。

しかし空が白み始める頃になると、
彼はやさしく心を貫く驚きのために目をさます。
心は冒険を思い起す。
もう寝床の中に横になっている気がしない。
ちょっとしたものをからだにまとって
夜明けの寒さを防ぎながら、
開け拡げた窓際に腰を下ろして日の出を待つ。
すばらしい日の出は、
眠りによって浄められた魂を敬虔な想いで満たしてくれる。
まだ空も大地も海も、
気味のわるい硝子のような、暁方の青色の中にある。
星が一つ、まだ消えずに大空にかかっている。
そこヘそよ風が吹いてくる。
曙の女神エオスが良人のかたわらに身を起し、
遠い彼方の空と海との一部分がかすかに赤らみ初めて、
創造の日をここに新たに再現することの、
人間には近づきがたい棲み家から送られてきた迅速な知らせなのだ。
女神が近づいてくる。
クレイトスとケパロスを奪い、
オリュンポスの神々の妬みに抗いながら美しいオリオンの愛を受ける、
美しい青年を誘惑する女神である。
向うの、世界の果てに薔薇の花が撒かれ始めた。
なんともいいようもないやさしい光と輝き、
清らかな雲は聖化され、光に浸され、
仕えかしずく愛の竜神たちのように、
薄桃色の、青味を帯びた大気の中に漂い、
深紅の色が海の上にさっと落ちる。
海はその深紅の色を沸きたちつつ前へ前へと押進めて行くように見える。
黄金の槍が水平線から大空の高みにすいと伸びる。
光耀は燃える炎となり、
音もなく神々しい壮大な力で炎熱と火炎とが立ちのぼり、
湧き返る炎がめらめらと燃え上がり、
蹄で蹴りながら、女神の弟の御する神馬が地上に姿を現わす。
この神の壮麗な光を浴びて、
孤独に、
目ざめた作家はじっと坐って、
目を閉じ、
光耀に瞼を接吻させていた。
昔のいろいろな感情、
若かった頃の、
心の貴重な悩みの数々、
生活への厳粛な奉仕の中に死んでいたそれらが、
今奇妙に姿を変えて立ち戻ってきた
-彼は困惑した、
いぶかしげな微笑を浮べてそれを眺めた。
彼は思いに耽り、
夢み、
その唇はゆっくりと一つの名前をいうような形をとった。
そして依然として微笑を浮べながら、
顔を仰向けにして両手を膝に置いたままでもう一度安楽椅子の上で寝入った。


私も今までに見たもっとも美しい夜明けは
2年前のヴェネツィアの夜明けである。
b0217643_17112698.jpg


b0217643_17122485.jpg


b0217643_17125548.jpg


b0217643_17131111.jpg


b0217643_17133235.jpg


b0217643_17134722.jpg


b0217643_17141245.jpg


b0217643_17143016.jpg


b0217643_17145210.jpg


b0217643_17151822.jpg


b0217643_17153459.jpg


b0217643_17154952.jpg



[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-26 17:16 | 読書

2011/12/25 ベニスに死す1

【走った距離】  20.81km
【今月の累積距離】  127.32km
【ペース】 平均 5'47"/km、 最高 4'11"/km
【天気】 くもり 
【気温】 最高 7℃、最低 2℃
【体重】  66.1kg
【コース】
b0217643_17475578.jpg


【コメント】
年齢を重ねてから読もうと、若いころに読むのを控えていた本がある。
「ファウスト」もその中の1冊。
今日紹介する「ベニスに死す」も後で読もうと思って、読まずにおいた本である。
トーマス・マンの中編小説。

あらすじ

著名な作家グスタフ・フォン・アシェンバハは、
執筆に疲れて旅に出る。
いったんアドリア海沿岸の保養地に出かけたが、
嫌気がさしてヴェネツィアに足を向ける。
ホテルには長期滞在している上流階級のポーランド人家族がおり、
息子タージオの美しさにアッシェンバハは魅せられてしまう。
作家は海辺で遊ぶ少年の姿を見るだけでは満足できなくなり、後をつけるようになる。
ヴェネツィアにはコレラが迫っていた。
滞在客たちが逃げ出し閑散とするなか、
アシェンバハは美少年から離れたくないため
この地を去ることができない。
少年とその家族がついにヴェネツィアを旅立つ日、
アシェンバハはコレラに感染し、死を迎えた。

ファウストは生の躍動をもとめて悪魔と契約し、
アシェンバハは少年に美の体現を発見して社会的存在を見失う。

アシェンバハがヴェネツィアに到着する場面。

こうして彼はふたたびあの最も驚嘆すべき船着場を眺めることとなった。
近寄る舷海者の敬虔な視線に共和国が示しうる、
あの幻想的建築物の華麗な構図を眺めることとなった。
宮殿の軽快な美観、溜息橋、岸辺に沿った獅子と聖者との円柱、
童話風の殿堂のはなやかに突き出ている側面、
門道と大時計とを見通す景観、
そういうものを目に入れながら、
陸路を経てヴェニス停車場に到着したのでは
宮殿に入るのにわざわざ裏口を選ぶも同然であって、
この世にも奇蹟的な都を訪れる者は現在の自分のごとく船で、
大海を越えてやってこなげれぼならぬのだと悟った。


私も一昨年ヴェネツィアにはボートを使って海側から入った。
b0217643_17553413.jpg


b0217643_1756336.jpg


ルキノ・ヴィスコンティはその映画「ベニスに死す」で
霧の中からボートを浮かび上がらせる。
音楽はグスタフ・マーラーの第5番第4楽章アダージェット。
およそあらゆる映画の中でも最も美しい場面の一つである。
トーマス・マンは親交のあったグスタフ・マーラーをモデルに主人公を創造した。
ヴィスコンティはその映画の中で主人公を
マーラーを彷彿させる老作曲家に転換した。



アシェンバハがタージオに出会う場面。

塑像と鏡。アシェンバハの目は、そこの海辺に立つ高貴な立像を抱きとった。
そして抑えがたい恍惚感のうちに、
彼はこの注視によって美そのものを、
神の思想としての形式を、
精神の裡に生きている唯一の、そして純粋の完全さを
―この完全さの、人問の形を採った摸像と象徴がここに軽やかに優雅に、
われに拝跪せよとばかり打立てられているのだ
―把握しえたと信じた。
これは陶酔であった。
そして老年を迎えたわれらの芸術家は躊躇することなく、
いや貪欲にこの陶酔をよろこび迎えた。
精神は陣痛の苦しみを味わい、教養は沸きたぎった。
記憶は遠い昔の、自分の青春時代に引渡されてしまっていた。
そしてそれまではただの一度も自分の炎で燃え上がることのなかった思想を呼び戻した。
太陽はわれわれの注意を知的な事柄から官能的な事柄へ
転じ向けるといわれているではないか。
太陽はわれわれの分別と記億とを麻痺させ魅了するから、
魂は快感のあまり自己本来の状態を全く忘却し、
驚きつつ感嘆しつつ、陽光を浴びた事物の中の最も美しいものに
縛りつけられたままでいるものだといわれているではないか。
いや、魂はただ肉体の助けがあって初めて
もっと高い観照へと高まることができるというではないか。
まことに愛の神は、
愚かな子供たちに純粋形式のわかりやすい姿を教えてやる数学者に劣らぬのである。
すなわちこの神もやはり、人間に精神的なものをはっきり示すためには
好んで若い人間の型態と色彩とを使用して、
それを美の一切の反映で飾り立てて記憶の道具とし、
それを見るときにわれわれは間違いなく苦痛と希望とのうちに振い立つのである。



[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-25 17:57 | 読書

2011/12/24 生酒買い出しツアー

【走った距離】  21.11km
【今月の累積距離】  106.51km
【ペース】 平均 5'41"/km、 最高 4'59"/km
【天気】 晴れ 
【気温】 最高 9℃、最低 1℃
【体重】  66.3kg
【コース】
b0217643_20304338.jpg


【コメント】
日本酒は季節とともに熟成が進み、
同じ銘柄でも冬から春にかけての新酒と
夏を越したひやおろし、
さらに冬を越した寒おろしで味わいが違う。
私が一番好きなのは、
みずみずしく、香りも若やいで華やかな、
微発泡の残る生酒や原酒。
これからが私にとって日本酒が最も美味しい季節。

55ishibashiさんの生酒買い出しに同行させていただいた。
直売のみの生原酒を求め、2時間かけて京都の城陽酒造の蔵元へ。
b0217643_20312283.jpg


b0217643_20313345.jpg


社長の話を聞きながら試飲を楽しむ。
b0217643_20315225.jpg


活性にごり酒(どぶろく)を社長に注いでもらう。
b0217643_2032832.jpg


左が活性にごり酒「山背諸白」、右が「蔵酒」。
b0217643_20323287.jpg


「山城諸白」
アルコール分:13-14度
原料米:五百万石20%、日本晴80%
精米歩合:65%
 シャンパンのような活性にごり酒は甘く酸味がある。

「蔵酒」純米吟醸生原酒
アルコール分:17.5度
原料米:五百万石100%
精米歩合:58%
日本酒度:+2(辛口)
酸度:1.4
 生原酒の量り売り。本来は蔵でしか味わえない蔵酒。
 まさに端麗辛口。
実はこのお酒は12月26日から販売の予定だったが、
伺ったのは23日。
本来なら買えなかったが、3日前倒しで販売開始になった。
出荷検査を待って購入。
ラッキーだった。

日本人で良かった。

他にも生原酒「たれくち酒」と原酒「にごり酒」を買う。

帰りに伏見に立ち寄り、鳥せい本店で神聖「たれ口」を買う。
b0217643_20333841.jpg


左から神聖「たれ口」、城陽酒造「たれくち酒」、「にごり酒」。
飲むのが楽しみ!
b0217643_20335570.jpg


「たれくち酒」
絞ったままの無濾過原酒。
アルコール分:19度!
原料米:五百万石、日本晴
精米歩合:65%。
日本酒度:±0(中くらい)

「にごり酒」
アルコール分:18度!
原料米:五百万石、日本晴
精米歩合:65%。
日本酒度:-15(甘口)

神聖「たれ口」
こちらも蔵元の杜氏しか味わえなかったお酒。
酒樽の口、『たれ口』から直接瓶詰めされた、
火入れをしていない、まだ生きているお酒。
「鳥せい」で出されている、神聖のしぼりたて生原酒。
一般的には販売されていない。

[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-24 20:34 |

2011/12/23 ファウスト 悲劇 第2部

【走った距離】  14.37km
【今月の累積距離】  85.4km
【ペース】 平均 5'55"/km、 最高 5'25"/km
【天気】 晴れのち曇り 
【気温】 最高 8℃、最低 4℃
【体重】  65.1kg
【コース】
b0217643_19412297.jpg


【コメント】
悲劇 第2部

第1幕

ファウストはグレートヒェンが処刑された悲しみに沈んでいたが、
風の精霊アーリエルやエルフに囲まれ、
安らぎ、"過去の忘却"を得る。
ファウストは皇帝の家臣となる。
国は乱れ国庫は底を突いていると歎いている皇帝に
メフィストが道化となって取り入り、ファウストを紹介する。
国の窮状の打開策として、
ありもしない埋蔵金を担保にした兌換紙幣の発行を提案し、
皇帝は実施する。
皇帝は男女の理想の姿を持つとされるトロイア戦争の登場人物、
パリスとヘレナを見たいとファウストに申し付ける。
ファウストは虚無の世界から2人の霊を現世へと連れ出すが、
ヘレナの美しさに魅せられ再び恋に落ちる。
ヘレナの姿に触れた途端、爆発がおこり、ファウストは人事不省となる。
b0217643_2052589.png


第2幕

舞台はかつてのファウスト博士の書斎。
ファウストの弟子ヴァーグナーが、
瓶の中に肉体を持たない純粋生命体ホムンクルスを産み出す。
目を覚ましたファウストはヘレナを探すため、メフィスト、ホムンクルスとともに
時空を超えてギリシアの古典的ヴァルプルギスの夜へと飛び発つ。
カエサルとポンペイウスが戦ったファルサロスの野や
ペネイオス川、エーゲ海の岩の入り江などのギリシア神話の舞台をめぐり、
セイレーンやスフィンクスなどの神々や怪物と出会う。
b0217643_20523497.jpg


第3幕

スパルタのメネラスの宮殿の前に、
女神ヘレナが捕われたトロイアの女達(合唱隊)と共に姿を現す。
ギリシア神話の妖怪フォルキュアスに変装したメフィストが、
ヘレナとその侍女たちに、メネラオス王よって生贄にされたくなければ
山城の主であるファウストの元へ逃げるようにそそのかす。
ファウストはメネラオスの軍勢と対決し、勝利する。
ファウストはヘレナと暮らし、息子オイフォーリンをもうける。
しかしファウストの足るを知らない向上欲を受け継ぐオイフォーリンは、
より高みを目指そうとして崖の高みから飛び立ち、
イカロスのように墜落死する。
冥府から息子に呼ばれたヘレナはファウストの胸の中で消え去る。
b0217643_21394581.jpg


第4幕

ファウストは偉大な事業を成し遂げたいと求める。
彼は海の沖で大波が寄せては返し、岸を痛めつける様子を目にし、
干拓事業をしたいと要求する。
メフィストはそれに対して、国の経済がいよいよ破綻し、反乱が発生している。
皇帝の軍は劣勢である。
ここで再び皇帝を挽回させれば、海岸地帯を褒美として貰えると伝える。
メフィストの手下の悪魔とメフィストの幻術によって、皇帝の軍は勝利する。

第5幕

ファウストは海を徹底的に埋め立てるという壮大な事業をおこなっている。
唯一立ち退きに反対する老夫婦に対して
立ち退かせるようにとメフィストに命じる。
メフィストはファウストをあざ笑うかのように、
手下とともに老夫婦を殺害し、家に火を放ってしまう。
気落ちしたファウストの許に亡霊「憂い」が訪れる、ファウストと問答を交す。
ファウストは世の中を駆け抜け、あらゆる快楽を体験してきた事、
今では賢く、思慮深く生きている事などを告白し、
地上の事はもう十分に知りぬいたと言う。
ファウストを取り込めない「憂い」は彼を盲目にして立ち去る。
メフィストは、手下の悪魔どもに老いたファウストの墓穴を掘るように命じる。
盲目のファウストは、墓穴を掘る音を堤防を築く音と勘違いし、
理想とする国家が築き上げられてゆく様子を夢想する。
この「自由の土地」では
人々は日々生活や自由を自ら勝ち取る。
また生活も自由も勝ち得てこそ享受するに値する。
だから老若男女が常に危険の中にあろうとも有意義な年月を送ることができる。
自分はそうした人々を見、彼らと共に自由な土地の上に住みたい。
その瞬間に向かってならば、こう言っても良いであろう、
「瞬間よ止まれ、汝はいかにも美しい」と。
このような高い幸福を予感しつつ、自分はいま最高の瞬間を味わうのだと述べ、
ついに絶命する。
メフィストは契約通りと判断してその魂を奪おうとするが、
合唱しながら天使達が天上より舞い降り、
薔薇の花を撒いて悪魔を撃退し、ファウストの魂を昇天させる。
山峡にて、天使や聖人が賛歌を唱和する中、
かつての最愛の女性グレートヒェンがファウストの魂のために聖母に祈りをささげ、
ファウストの魂の救済が成立する。
b0217643_21414966.jpg


懺悔する女(グレートヒェン)

気高い聖霊の群れに囲まれて、
新参のあの方はご自分がどうなったかわからない様子。
新しい生命にまだお気づきではありません。
それでももう神聖な方々に似てまいりました。
ご覧くださいまし、あらゆる地上の絆を
断ち切って、古い衣を脱ぎ捨てました。
そして、あらたに纏った霊気の衣の中から
真新しい青春の力が現れております。
あの方に教え導くことをお許しください。
あの方はまだ新しい光を眩しがっておられます。

栄光の聖母(そして、合唱)

さあいらっしゃい。お前はもっと天空へ昇ってお行き。
お前がいると、その人もついて行くでしょうから。

マリア崇敬の博士(深くうつむき伏して、礼拝しながら)(そして、合唱)

すべての悔いを知る心優しき者よ。
祝福されたその至福の運命に
感謝しながら従う身になるためには、
救いの手の眼差しを仰ぎ奉れ。
すべてのよき心映えの者は
御身に仕え奉らせたまえ。
処女よ、御母よ、女王よ!
女神よ、とわに恵みを与えたまえ。

神秘の合唱

すべて移ろい過ぎゆく無常のものは
ただ仮の幻影に過ぎない。
足りず、及び得ないことも
ここに高貴な現実となって
名状しがたきものが
ここに成し遂げられた。
永遠の女性、母性的なものが
われらを高みへと引き上げ、昇らせてゆく。


ゲーテは死の直前までファウスト第2部の完成に精力を注ぎ、
完成の翌日にあたかも昇天するファウストと同行するかのように、その生涯を終えた。
最後の言葉は「もっと光を!」である。

最終章はマーラーの交響曲第8番第2楽章に使われている
ファウストが回旋しながら天上に上る情景が感動的に歌われている。


[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-23 21:06 | 読書

2011/12/20 ファウスト 悲劇 第1部

【走った距離】  0km
【今月の累積距離】  71.03km
【天気】 くもり 
【気温】 最高 10℃、最低 7℃
【体重】  66.1kg
【コメント】
文豪ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテが、60年もかけて完成された畢竟の大作。
ドイツに向かう機中で読んだ。

誘惑の悪魔メフィストーフェレス(以下メフィスト)が主に対してひとつの賭けを持ちかける。
メフィストは人間は、主から与えられた理性をろくな事に使っていないと嘲り、
主はそれに対して「常に向上の努力を成す者」の代表としてファウスト博士を挙げる。
メフィストはファウストの魂を悪の道へと引きずり込めるかどうかの賭けを持ちかける。
主は、「人間は努力するかぎり迷うもの」と答えてその賭けを受け入れる。

悲劇 第1部

ファウストは中世の学者。
彼はあらゆる知識をきわめ尽くしたいと願い、
すべての学問を究めるが、
知識欲求を満たしきれず自殺をも試みる。

そこに悪魔メフィストが、黒い犬に変身してファウストの書斎に忍び込む。
学問に人生の充実を見出せず、
その代わりに生きることの充実感を得るため、
全人生を体験したいとファウストは望む。
メフィストは自分と契約を結べば、
自らの術でかつて誰も得る事のなかったほどの享楽を提供しよう、
しかしあの世では、ファウストに同じように仕えてもらいたいと提議する。
あの世に関心のないファウストはその提議を二つ返事で承諾し、
「瞬間よ止まれ、汝はいかにも美しい!」という言葉を口にしたならば、
メフィストに魂を捧げると契約をする。
b0217643_2243097.jpg


メフィストはファウストを魔女の厨へと連れて行き、若返りの薬を与える。
若返ったファウストは、
様々な享楽にふけり、また生命の諸相を垣間見ながら、
「最も美しい瞬間」を追い求める。
彼が最初に挑んだ享楽は恋愛。
街で出会った素朴で敬虔な少女グレートヒェンを一目見て恋に落ちる。
彼はメフィストに仲を取り持たせ、グレートヒェンを射止める。
しかしグレートヒェンの兄ヴァレンティン決闘となり、
ヴァレンティンを殺してしまう。
b0217643_22472299.jpg


メフィストはファウストをヴァルプルギスの夜へと連れて行く。
ファウストはあらゆる魔女や妖怪達の中を引き回されるが、
そこで首に”赤い筋”をつけたグレートヒェンの幻影を見る。
彼女に斬首刑が迫っていた。
グレートヒェンはファウストとの子を身籠り、
産まれた赤ん坊を持て余した末、沼に沈めて殺してしまった。
婚前交渉と嬰児殺しの罪を問われ、牢獄に入れられていた。

ファウストはメフィストと共にグレートヒェンを助けに駆けつける。
しかし、彼女は精神が冒されていた。
気が狂ってもなお敬虔なグレートヒェンは、
ファウストの背後に悪魔の影を見出し、脱獄を断固として拒否する。
ファウストは罪の意識にさいなまれて絶望し、
おお、私など生まれてこなければ良かった!と嘆く。
メフィストは、「彼女は裁かれた!」と叫ぶが、
このとき天上から「救われたのだ」という天使の声が響く。
ファウストはグレートヒェンを牢獄に残し、その場を去ってゆく。

[PR]



by totsutaki2 | 2011-12-20 22:47 | 読書

市民ランナーの市井の日常。 日々の出来事、感動を忘れないために
by TOTSUTAKI
プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
ランニング
心の使い方
うれしかったこと

読書
健康
映画
料理
ハイキング
音楽
旅行
未分類

ブログパーツ

メモ帳

最新のトラックバック

自省録
from 哲学はなぜ間違うのか
宝石のような輝をもった印..
from dezire_photo &..
美術史に新境地を開拓し「..
from dezire_photo &..
既成概念から絵画の解放に..
from dezire_photo &..
ハプスブルク家の悲劇 3..
from 投資一族のブログ

ライフログ

検索

最新の記事

2016/3/29 ブログ変..
at 2016-03-29 22:37
2016/3/27 ダイヤモ..
at 2016-03-27 21:01
2016/3/25 鳥せい本店
at 2016-03-25 22:59
2016/3/23 日本酒飲..
at 2016-03-23 20:30
2016/3/22 ブリュッ..
at 2016-03-22 23:25

外部リンク

ファン

ブログジャンル

画像一覧